■ 抄録・要旨
| 我が国でもオゾン濃度が高い地点である埼玉県において、外気条件下でオープントップチャンバー(OTC)を用いて、水稲の主要品種である“コシヒカリ”を対象に成育段階別(幼苗期〜出穂期〜登熟等)にオゾンに暴露し、収量影響にオゾン暴露時期が関係あるのか検討した。その結果、40ppb以上のオゾンの積算ドースであるAOT40当たりの収量低下率は出穂前後の移行期のオゾン暴露が一番大きく、次に栄養成長期であった。また、移行期の期間は短いものの、収量に与える影響は比較的大きいことが明らかとなった。一方、生殖成長期のAOT40当たりの収量低下率は最も少なく、生殖成長期のオゾンは収量にはあまり悪影響を及ぼさないと考えられた。
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